乳がんについて

乳がんとは

乳腺にできる悪性の腫瘍が乳がんです。

乳がんのほとんどは乳管(出産後にミルクを乳頭まで運ぶ管)から発生し、「乳管がん」と言われます。また小葉(乳管の抹消のミルクを作る組織)から発生する「小葉がん」、乳頭近くの乳管から発生する「パジェット病」に分類されます。
乳がんは、乳管や小葉にとどまっている状態を「非浸潤がん」と呼びます。「非浸潤がん」で見つかると、早期乳がん(0期)になります。
一方、がん細胞が乳管や小葉から外に出て、まわりに広がった状態を「浸潤がん」と呼んでいます。

乳がんは増えています。

日本では、女性のがん罹患率の第一位は乳がんです。女性の9人に1人が一生涯のうちに乳がんになると言われ、年間の乳がん罹患者数は約10万人と言われています。

乳がんは痛みがありません。

乳がんの99%は無症状です。痛みやつっぱり感、違和感で乳がんが発見される事は非常に少ないです。
多くの乳房の痛みや違和感などは、加齢によるものです。30歳〜50歳に多く見られ、「乳腺症」と言う言葉で説明されている事が多いです。
ですから、無症状の乳がんを見つけるためには、定期的な乳がん検診をする事しかありません。
*芸能人の方が痛みで乳がんが見つかったと言う報道があり、「痛み」=「乳がん」のイメージが強くなって、一時期、痛みを主訴に病院を受診される方が増えました。この方は、うつぶせになった時に痛みがあり、触ってみたらしこりがあったとの事です。うつぶせになった時に乳房にあった乳がん(乳がんは無症状です)が周囲の正常乳腺を圧迫した事により、正常乳腺に痛み(乳腺症による痛み)が生じ、たまたまあった乳がんが発見されたと推測します。